「自然治癒力」がすべてを治す「古えの治療法」の話。
前回まで心と体のいろいろな「健康法」について紹介してきましたが、今回は一歩進んで、「治療」についてお話ししたいと思います。
まずは、「治療」とはそもそも何かを考えてみようと思います。
治療とは?
「自然こそが最良の医者である」
これは、医学の父といわれる古代ギリシャの ヒポクラテス の言葉です。
ヒポクラテスの言うように、人間には本来、「自然治癒力」という自分で自分の病気を治す力が備わっています。
なので、治療とは、
「治癒の妨げになっているものを取り除き、身体の『自然治癒力』を助けること」
となります。
その結果として、身体はそれ自体で健康を取り戻します。
これは医薬品の処方や手術を行う「現代医学」でも同じです。
最古の治療法とは?
結論から言うと、最古の治療法とは「発熱」と「絶食」になります。
体が病気に対して起こす反応に「発熱」があります。
がん細胞は高温に弱いというのを聞いたことがある方も多いと思いますが、基本的に体は、体温を上げることによって免疫力を上げ、病原体と戦います。
なので、「発熱」を極力邪魔しないというのが治療法でもあります。
(ただし、頭のそばにストーブがあっては寝られないように、眠るためにも「頭を冷やす」のは効果的です)
また、全身の細胞に栄養を送り、老廃物を持ちかえる血液ですが、それは同時に、病気を引き起こす病原体や原因物質も細胞に運ぶ ことでもあります。
なので、血液を綺麗に保つことも治療法になります。
血液が汚れる原因は「身体の冷え」と「食べ物」です。
体が冷えることで血液の流れは悪くなり、食べ物によって血液は汚れます。
野生の動物は病気になると、何も食べないでじっとしているのを見たことがある方もいると思いますが、あれはある種の 血液を浄化する断食 とも言えそうです。
また、病気になると食欲がなくなる、回復すると食欲が出てくるというのも、自然治癒力の働きなのかもしれませんね。
「発熱」と「絶食」は、最古の治療法であり、血液を浄化する最上の治療法 でもあります。
自分も、お昼まで何も食べない「プチ断食」をたまにやっていますが、効いていると信じています(笑)
古代の治療法とは?
最古とまではいきませんが(笑)、もう一つ古くから伝えられている治療法を紹介したいと思います。
出典は中国で紀元前に書かれた『韓非子(かんぴし)』(喩老篇)からです。(現代語訳は守屋洋さん)
病気が肌にとどまっていろうちは、薬湯でも治すことができます。
肌の下にある段階なら、針灸で治すことができます。
胃腸にある段階なら、なんとか薬酒で治すことができます。
しかし、骨髄にまで入ってしまいますと、
もはや人間の力ではどうすることもできません。
具体的で大変面白い話ですが、「骨髄まで入ってしまうと」というのは、「血液」のことを指しているようにも受け取れます。
古代の話ではありますが、そこまでいってしまうと「自然治癒力」に頼るしかないのかなと思うと、ますます「最古の治療法」は侮れないように思えてきます。
とりあえず、自分も風邪をひくと、この順番でやっています。
それぞれの段階の治療法で、「薬湯」、「針灸」、「薬酒」というのが出てきますが、比較的手に入りやすく、値段もそこそこ手頃な商品もご紹介しておきます。
「薬湯」
これは、銭湯などの薬草風呂で使われていたりします。
「お灸」
まずはLightから試してみるのがいいと思います。同様の商品の『せんねん灸』よりもコスパがいいです。自分は風邪に効くツボ(風門や大椎など)にやっています。
「薬酒」
薬酒といえばこれでしょう。「大人のかぜシロップ」だと思っています。
最後に、最近映画にもなったインドのヨガマスターである、パラマハンサ・ヨガナンダの言葉を紹介しようと思います。
「もし健康でありたいなら、生まれながらに健康であることを信じるのです」
それはそうだけど、ヨガナンダさん…という感じですが、日頃から健康に気を配っているからこそ、体が早めに治癒力を働かせてくれたり、生薬が効きやすい体になったりする のだと思います。
以上で「治療」の話を終わりにします。