自分の体の声を聞け「薬膳」の話。
前回は「食事」の健康法として、「マクロビオティック」を取り上げました。
今回は同様に有名な「薬膳」についてお話しします。
薬膳とは何か
まず、薬膳とはそもそも何かというと、
中医学(中国の伝統医学)の理論にのっとった食事法
と言えます。
中医学では、「医食同源」と言って、病気を食事で治す という考え方があります。
病気というのは体のバランスが崩れることによって生じるので、「中庸」
また、そのために必要な 食材の性質を知る ことが薬膳のポイントとなります。
これがまず基本になります。
そうなると、勘が鋭い人は気づくかと思いますが、
実は、
薬膳料理という特別な料理はない
と言うことです。
つまり、その人の状態によって、その時に必要とされる料理はすべて薬膳料理になる ということです。
そう、極端な話、雪山で凍えそうな時に、自分の気力を元気づけてくれるカップ拉麺は、その時には薬膳料理になるということです(笑)
なので、薬膳のポイントは2つあります。
- 食べ物の性質を知ること
- 自分の状態を知ること
食べ物の性質を知ること
薬膳は、中医学の五行思想に基づいているので、食べ物を五味、五性といって、味や性質で細かく分類していますが、最初は「体を温める食べ物」「体を冷やす食べ物」を覚えるのが良いと思います。
体を温める食べ物 は主に、
- 地面の下で育つ食べ物(根菜類など)
- 寒冷地や冬が旬の食べ物
になります。
体を冷やす食べ物 は主に、
- 地面の上で育つ食べ物(葉菜類など)
- 南国や夏が旬の食べ物
になります。また、体を冷やす食べ物でも、火を通したり、温めたりすると、「どちらでもない」中庸の食べ物 になったりします。
ちなみに、そばは体を温め、うどんは体を冷やします。また、コーヒーは体を冷やし、紅茶は体を温めます。
基本的に 体は冷やすより、温める方が健康にはいい ので、冷やす食べ物は温めて食べるのが良いです。
自分の状態を知ること
よく薬膳の本の最初の方に、気虚、血虚、気滞、瘀血など、「あなたはどのタイプ?」というのが書いてあるのを見たことがあると思います。
自分も「ん〜、どれも当てはまるなぁ」とか、「自分はそんなことはない!」と自分を正当化(笑)しようとしたりとかで、返って混乱したりします。(しかし、他人の状態はわかってしまうのが不思議です)
なので、あまり自分がどのタイプかは気にせずに、今、自分の体が何を欲しているのかという体の声を聞くことが大事 だと思います。
体を冷やしたいのか、体を温めたいのか、辛いものが欲しいのか、甘いものが欲しいのか、そもそも何も欲しがっていないのかなど、素直に体の声を聞くことが意外に正解 だったりします。
薬膳も奥が深いのですが、マクロビのように絶対菜食!みたいなこともなく、「肉も必要なら食べよし!」という結構、ゆるい考え方なので、マクロビで疲れてしまった人は是非どうぞという感じです(笑)
薬膳の最初の入門書として、オススメの本を紹介します。
知識ゼロからの薬膳入門──身近な食材で今日からできる「正しい薬膳」の基本
- 作者: 村上文崇
- 出版社/メーカー: 自由国民社
- 発売日: 2013/02/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
著者の村上さんは中国で勉強された漢方医の方で、漢方の本もとっても面白いので併せて紹介いたします。
また、食材辞典として量や見やすさからオススメなのが、
です。この方も中国に留学して学ばられた方です。
また、「もっと手軽に薬膳を!」と、自分みたいな怠け者(笑)にオススメなのが、薬膳の理論に基づいて配合された 野草茶、健康茶を日頃から飲む というのがあります。
オススメのお茶は以下になります。
創業以来64年、愛され続ける健康茶 えんめい茶 商品一覧ページ(カテゴリ)|えんめい茶本舗|和漢薬製品なら工場直営のえんめい茶本舗
茶匠が選ぶ『お茶』平泉藤原文化の遺産 百年茶-[株式会社清水園]
偶然ですが、どちらも長生きしそうな名前ですね(笑)
どちらも野草の産地として有名なのと、手頃な価格で手に入るお茶なので、「飲む薬膳」としてぜひ一度試してみるのも良いと思います。
以上、「マクロビ」「薬膳」と食事のお話をしてきましたが、次回は「食事」の最後の話として、「腸(ちょう)」について考えてみたいと思います。